Hola!あき(@lyonxyloto)です。
2018年の3月末でメキシコでの生活が終わりました。
商社系の日系企業のメキシコ会社で働いておりました。
現在は東京に暮らしております。
メキシコでの滞在期間は約1年半。実に濃い時間でした。
振り返ってみてメキシコで学びを得たことを綴ります。
この記事の目次
1.時間感覚はラテン
なんとも言ってもこれでしょう!
日本とメキシコの違いがもっともはっきりするところです。
Theラテン。メキシコ人は時間に対してほんとにルーズ。
だから彼らにとって待ち合わせには日本のような5分、10分前行動などなく、むしろ多少遅れてくることが日常茶飯事です。
まずはわれわれ日本人がメキシコの時間感覚に慣れないとストレスばかり抱えてしまうことになります。
待ち合わせのとき相手に30分は待たせよう。これは僕の持論です。
関連記事にまとめていますのでぜひご覧ください。
メキシコでは何かと“待つ”ことがとにかく多い。イミグレーションや銀行、レストラン、カフェ、ホテルなど。
ありとあらゆるサービスに迅速さが欠けています。マイペース。
だからメキシコ人は“待つことに慣れている”ので気にすることはありません。
2.自分の身は自分で守る
日本人が増えつつあるメキシコですが、治安がいいとは言えないのが実情です。
特にメキシコシティ以北。
コンビニチェーンのOXXO(オクソ)に車で行き、バッグを座席に置いたまま5分離れただけで車上荒らしに合うことがあります。
日本の飲食シーンみたく、カバンを置いて席を確保してから商品を頼むこともできません。
おしゃれ好きだとしてもメキシコでは金目の服装はおすすめはしません。
財布やスマホをズボンの後ろポケットに入れることも危ないです。
腰パン&長財布を後ろポケットに入れているような日本の高校生の格好ではすぐ標的になります。
同じメキシコ人といっても経済格差があり、どこで盗難や事件に合うか全く予想できない国です。
外出するときは常に周りに敏感になる、ほんと意識的になりました。
拳銃やドラッグは手に入りやすい国なのでほんとうにいつ何が起こるかわからない国です。
日本人だけが犯罪の標的になりやすいわけでもなく、国籍や人種は関係なく、
隙あれば、誰でも狙われる可能性はあります。
常に最新の治安情報を入手するために外務省の「たびレジ」にはぜひ登録しておきましょう!
自分が滞在する州の領事館から毎回、日本語で治安情報を受け取れるので、絶対目を通してほしいです。
3.メキシコ人は温かい
メキシコ人は温かいです。
日本のお辞儀の文化がなく、基本的にビジネスシーンでは握手、
プライベートでは同性とは握手(ハグも)、異性とは相手のほおにキスをするのが習慣的です。
親しい友人や家族とはハグをします。
基本的に挨拶を通して相手に触れるので、自然と親近感が高まります。
そのため、初対面とでもすぐに打ち解けられます。
僕はメキシコでローカルの社会人サッカーに参加していました。
そのときもただ、サッカーのウェアを来た兄ちゃんたちに
「おれもサッカーしたいんだけど、やらせてくれないか?」と聞いたら
「じゃあ毎週土曜11時から〜のグランドでやっているから来なよ。」とすぐ仲間に入れてくれてすっごくフランクでした。
気になったらすぐに話しかけてみれば意外とイケるものなんだなと実感しました。
ローカルのコミュニティに入ることができるとさらにメキシコ生活が有意義に過ごせます。
4.家族愛がすごい
家族を大事にする国民性は本当に素晴らしいなと実感しました。
メキシコに滞在して、いかに自分が両親や祖父母との時間を過ごしていなかったことを痛感しました。
離れてみると家族のありがたみに気づくものですね。実感しました。
好きなメキシコ人ができても金曜と日曜はデートに誘えません。
なぜなら家族や親戚とのご飯の予定が入っているからです。これは毎週ルーティーンになっている女性は多いです。
何回か誘っても家族イベントでデートを断られることが多かった。
親が入院した、兄が事故にあった、妹が出産した、おばあちゃんの誕生日、、、、
家族のイベントは仕事よりもウェイトが大きいんですよね。
女性は特に結婚するまで実家を出ない人が多いです。
みんな基本的に家族と暮らしています。
5.”確認”のエネルギーが日本の3倍必要
特にメキシコ人と仕事するときに感じたのですが、
1つの指示に対して日本人を相手にするよりも3倍くらいの労力をかけてフォローを続けていかなくてはならないことです。
メキシコ人は日本人みたく、入念な確認や報告という動作が欠けていることが多く見受けられます。
社内の事務社員とのやり取りでもこちらから事前に指示を出しておいても相手から報告がないままの状態が続き、時間が経って何も相手からのアクションがないのでこちらから再度聞き返すことや催促を繰り返していました。
日本語でいう「今やってください」は日本人なら「いますぐに」という意味で解釈するのが当たり前なんですが、
メキシコでの「ahora、ahorita(アオラ、アオリータ)」という「今」という意味のスペイン語は時間感覚として今すぐなのではなく、本人の現在行っている作業が片付いたら、もしくは後で行うという感覚が非常に多いです。
つまり、メキシコ人の「今やります」「今メール送ります」はすぐに行動に出ないので「すぐに」「早く」という別の単語や相手に達成してほしい完了目標時間を織り交ぜながら会話しなければ、相手は即座に行動に移すことができない。
また、メキシコ人に一度に複数の指示を与えても、全て完了する可能性がかなり低いことが挙げられます。
3つ指示を与えても1つのみ完了することがほとんどで、2つ目、3つ目の指示は本人が忘れていることや、うなずいてはいるものの理解していない場合多い。
従ってこちらから伝えたいこと、確認してほしいことが複数あっても1つずつ指示を出して、
1個ずつ完遂させることが望ましいです。
6.メキシコ人は自分中心
メキシコ人は良くも悪くもみんな自分中心でものごとを考えます。
「親がバスターミナルに到着するから仕事を抜けて迎えに行ってくるわ」
「嫁が会いたがっているのでオレは今日で出張は終わりにする」
「妹が出産したので早退します」
祝日に仕事する予定だったんですが、キリスト教の祝日と被っていると無断で休んで予定が崩れたことも少なくありません。
日本での仕事観からこんなことが普通にまかり通っていることに度肝を抜かれました。
プライベート>仕事
圧倒的にプライベート優先です。
もっと自分も”自分のことを優先しよう”と思えるようになりました。
日本人は組織社会の中で同調圧力に押されて自己犠牲の精神があまりにも強いと思います。
7.物価が安い
あらゆるものが日本より安い!というわけではないですが、飲料やタコスはめちゃめちゃ安いです。
メキシコシティでUberを10分〜15分程度乗っても1,000円越すことはなかったですね。
日本で過ごすより圧倒的にお金を使いませんでした。
イラプアトという街が大きくも小さくもなかったので結果的に過ごしやすかったと言えます。
だっておしゃれなレストランやカフェ、ファッションのお店がたくさんありますからね。
メキシコ南部サンクリストバル(以下サンクリ)なんて超、物価が安いです。
昼飯なんて100ペソ(約600円)出せば、だいぶいいご飯が食べられます。
飯にこだわらなければ100ペソ以下で十分いけます。
マシンが充実したトレーニングジムなんて350ペソぐらい(約2,100円)です。
日本のフィットネスクラブでも10,000円くらいはかかりますよね。
サンクリは生活費5万もかからないので沈没したい人や
どこでも稼げるフリーランスの人にはいい場所だと思います。
-総括-メキシコはいい国です。
日本での暮らしとメキシコを比較してしまうとどうしてもイライラしてしまうことがあります。
「なんで〜なの!?」そればっかりを連発。僕も最初はそうでした。
でもいいところに目を向けるようにすれば、メキシコはいい国だなと思えてきます。
満員電車はないし、物価は安いし、雨はほとんど降らないし、美人多いし、、、ってな感じで。
滞在する都市によって多少メキシコの印象は変わるかもしれないですが、
ただ、治安面にはくれぐれも留意したい。
「自分の身は自分で守る」。常にこれを念頭において行動してください。
メキシコ人の家族観やプライベート重視の国民性には感心しました。
日本人はもっと見習わないといけないと考えます。
仕事ばかりに時間を割くのではなく、大切な人との時間や自分の時間を大事にすることは自分の人生をより楽しく、豊かにさせてくれるのだと改めて実感しました。
彼らの自分の判断や選択、進む人生に人の目を気にしてない姿勢は、ほんと刺激になります。
自分にずうずうしくあれ。これが1年半過ごした僕の感想です。