最近イベントを複数やるようになってきて、サービスと適正価格について考えることがあったので綴ろうと思います。
とても硬いタイトルになってしまっていますが、イベントをやっていく上で気づきがありました。
僕は三ノ輪のスペイン語交流会を運営しているのですが、最初の3ヶ月間は僕は利益ゼロでやっていました。
ドリンク一杯で交流できるという「安さ」も人を呼び込む売りにしていました。
ですが会を重ねていくにつれて、利益ゼロ=ボランティアでやっていくというのは結構しんどい、と実感しました。
利益と聞くと人によってはイヤらしく聞こえるかもしれませんが、交流会を継続して運営していくためには参加費を少しだけ頂きたい。そう考えるようになりました。
「これぐらいなら払ってもいいよね。」という価格、適正な価格です。
ボランティアで1回や2回ならできます。ボランティアでイベントを繰り返しやっているところもあるかもしれません。その方々を否定するつもりは全くありません。
しかし、1年や2年、長いスパンで毎月、毎週のような定期開催をするとなると、イベントに割く時間も増えるので時間もかかります。毎回同じサービスを提供していくには結構、大変だなと。僕自身はボランティアでは長続きできないなぁと感じました。
実際、都内にある他のスペイン語交流会を見渡してみても、ほとんどの交流会が参加費をとって運営しています。自分が持つ雑居ビルのスペースで参加費を取るところもあれば、飲食店のスペースを借りて参加費+ワンドリンク注文といったようにです。
この参加費が運営費につながります。
参加者、消費者的な観点から見れば、安いことに越したことはないのですが、都内随一の安さ、日本一安い、安さを売りにするのは限界があります。運営を圧迫し、質のいいサービスの提供と創意工夫をすることが難しいからです。
僕は女性〜円、男性〜円、外国人〜円と参加費の格差は生みたくありません。
よくmeetupなんかでは女性(日本人、外国人)が安く、日本人男性が一番高く払うようなところが少なくありません。
僕が日本人男性だからというわけではなく、単純に不公平にして参加者を呼びたくないのです。
あくまでどの人に対しても公平に設定して運営しています。
先日、開催したパデルのイベントも同じことが言えます。
レンタルコート代を単純に参加者の人数分で割ってしまえば、より安くできたでしょう。しかし、そうなると、鮮明な写真を取ってくれるカメラマンを呼ぶこともできません。見せ方はイベント運営では非常に大事な要素です。
カメラマンもタダで写真を取っているわけではないので、彼が1時間ごとに設定するタリフと往復交通費を払っています。
2,000円でも少し安いなという印象です。ですが、「安い」は売り文句にしません。
というのもスペイン語ネイティブとの交流イベントなので、彼らの出せる価格帯に合わせました。実際、ネイティブによっては日本で仕事して、日本人同様の給与をもらっている人もいますが、まだまだマイノリティ。
ワーキングホリデーや語学留学生が多いので、彼らにとっても「払っていいよね。」という設定にしたつもりです。
この価格設定も実験であり、継続して人が呼べて運営ができる仮説検証でもあるので参加費2,000円は変わる可能性があります。
実際、都内にあるパデル施設も2時間のイベント開催にはだいたい2,000円〜3,000円くらいかかります。
コートを使用する以外に、コーチからレッスンを受けたり、集まった参加者と試合ができるというサービス、付加価値があります。
逆に参加費の値段を上げて、更なる質の高いサービスを提供することには限界はありません。創意工夫はし放題です。
WPT(ワールドパデルツアー)というパデルの世界大会に出ているような選手を呼び、レッスンを受ける、交流イベントをする…
となると、日本に来る往復航空券、ホテル、高い質のアドバイス、プレー観戦といったことが上げられるので、参加費だけで選手の費用をカバーするのは困難なので、企業からスポンサーについてもらったり、別のところで滞在費用を補填する必要は出てきますが、少なくとも参加費は上がりかねないでしょう。
お友達同士で集まるなら、割り勘でいいでしょう。
しかし、一般世間にと言いますか、見ず知らずの方々を巻き込んで、一緒に楽しく、面白くイベントをやっていく上では適切であろう価格帯での開催が望ましいのではないかと考えます。